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日本の携帯電話メーカーがフィーチャーフォンの生産を2017年以降に中止。NECは完全撤退するという報道

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少し前の報道ですが、日本の携帯電話メーカーがフィーチャーフォン(ガラケー)の生産を2017年以降に中止すると、日本経済新聞が4月24日に伝えています。

富士通、シャープ、パナソニックはこれまで採用していたLinux/Symbian OSベースの携帯電話の生産を中止。今後はKDDIが2月に発売した「AQUOS K」のような、外見や操作性はフィーチャーフォンでありながらOSにAndroidを採用した機種を生産していくそうです。京セラも決算発表会で、AndroidやFirefoxを搭載した高耐久性の次世代フィーチャーフォンを開発中であることを明らかにしています。

NECについては16年3月に新規開発を終了し、17年3月には生産も終了するとのことで、既にスマートフォン事業を13年に中止していることから、すべての携帯電話端末事業から撤退することになります。

またメーカーだけではなく、携帯キャリアも徐々にフィーチャーフォンの販売をやめ、外観がフィーチャーフォンのAndroid搭載機に切り替えるそうです。ドコモは年内にも複数機種を投入することを決めているとのこと。

ドコモの加藤社長は4月28日に行われた決算説明会で、報道陣に対し次のようにコメントしています。

フィーチャーフォンはずっと提供したい。ただ、今のフィーチャーフォンはOSにSymbianやLinuxを搭載しており、それに対応する部品を使っている。その供給が物理的になくなってくる時期があるように聞いており、それには対応する必要がある。

お客様にとっての操作性やサービス性は維持しながら、折りたたみでテンキー操作の端末はずっと提供していこうと思っている。

各社がフィーチャーフォンの開発を終了することになるその背景には、やはり世界的なスマートフォンの普及があるといいます。専用のOSや半導体を開発する意味合いが薄れ、ほぼ日本だけで通用するフィーチャーフォンは開発が重荷に。コスト削減のためにOSをAndroidに統一することにしたということです。

日本の携帯電話市場は新たな節目を迎えることになりそうです。

情報元:日本経済新聞ITmedia

(2015年5月5日)

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