これからのスタンダードに?複数台でメッシュWi-Fiを構築するGoogleの無線LANルータ「Google Wifi」 – ゼロから始めるスマートフォン
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これからのスタンダードに?複数台でメッシュWi-Fiを構築するGoogleの無線LANルータ「Google Wifi」

Googleが先月の終わり頃に独自の無線LANルーター「Google Wifi」を日本で販売開始しています。

価格は単体で税抜き15,000円、3台セットで39,000円。Googleのオンライン直販サイトであるGoogleストアか、ビックカメラなどの家電量販店で買えます。

この製品、実は海外では2016年の12月に発売されています。1年以上経って何を今さらという感じもしますが、未だに日本では類似する製品が少ない状況なので、今でも十分に購入を検討する価値があります。

Google Wifiの一番大きな特徴はメッシュWifi技術を搭載しているところです。Google Wifiを複数台置くことでそれぞれのGoogle Wifiが相互に通信をしてメッシュ状のエリアを作り、電波が届く範囲を広げます。部屋の際での通信速度も落ちにくいとされています。

 

端末を使用しながら家の中を移動しても最寄りのGoogle Wifiへ自動的に接続して高速な通信を維持してくれる。

Wi-Fiのエリアを広げるということなら普通の無線LANルーターでも中継機を使うことで実現できると考える人もいると思います。私もそう考えました。そこでメッシュWi-Fiのメリットをさらに詳しく調べてみたところ、メッシュWi-Fiは複数台を使ってエリアを広げることによる通信速度の低下が、ルーター+中継機の場合よりもかなり少ないことがわかりました。さらに、上図のキャプションにも記しましたが、より良い通信が可能なWi-Fiポイントを自動的に判断してシームレスに切り替えるといった高度なやり取りが得意で、エリアの境界をユーザーに意識させないところもメリットだとわかりました。

Google Wifiはどちらかというと部屋数が多く居住面積の広い大規模な住宅でより大きな恩恵を受けることができる製品だと言えますが、最近ではテレビやSTB、Chromecastなどのメディアストリーミング端末、スマートスピーカー、スマートロックなど、家中いたるところにWi-Fi機器が配置されていて、しかもこういう固定のものだけでなく、スマホや電子書籍端末、各種IoT端末など、あっちこっちと場所を変えて使うものも普通に使われるようになりました。そのような中で従来のルーターでは設置場所から遠い部屋では通信が途絶えてしまったり速度が安定しなかったりと十分に対応できないケースも目立ってきていると思います。このようなことから、ワンルームマンションでの複数台設置はさすがに過剰と言わざるを得ませんが、一般的な2階建て程度の住宅でも複数台のGoogle Wifiを買ってメッシュWi-Fiを構築するメリットは十分にあるのではないかと考えられます。

メッシュWi-Fi以外にもGoogle Wifiには良いところがいくつかあります。中でもセットアップと設定が一般のユーザーにとってわかりやすいところが大きな特徴となっています。

セットアップはスマートフォン / タブレットを使い専用アプリ経由で行います。BluetoothとQRコード(カメラ)を使って接続できるので、ルーターのセットアップで起こりがちな「SSIDの選択で迷う」などというトラブルがありません。そしてセットアップ後には状態の確認や通信速度の測定まで行ってくれるので、ネットワークの知識が少ない人でも安心して使い始めることができるはずです。

家族向けの管理機能もとても充実しています。端末ごと、またはあらかじめグループ化しておいた端末に対しワンタップでWi-Fiを一時的に使えないようにしたり、スケジュールを組んで利用時間を制限したり、成人向けサイトの閲覧をブロックしたりできます。

また、帯域を優先して使用する端末を設定したり、端末ごとに通信速度を測定する機能、IFTTT連携など、いろいろな便利機能を搭載していて、これらが普段使っているスマホやタブレット上から直感的な操作で設定できるというところもまた大きな魅力です。

ただしGoogle Wifiも良いところばかりではありません。2,4GHz帯と5GHz帯のSSIDが同じになる仕様なので片方をオフにして運用することができなかったり、VPNに非対応だったり、ブリッジモードにすると多くの機能が使えなくなるなど、一般的なルーターとは少し具合が違うところがあるので、知識が豊富で高度な設定や運用を考えている人にとっては逆に難しい製品と言えるかもしれません。

価格も問題です。真価を発揮するのは複数台で運用したときだと思うので、とすると最低でも3万円、3台セットなら割安になるものの約4万円をかけることになり、たかだかルーターにそれほどのお金をかけたくないという思いも当然あると思います。

ほとんどの家電がネットワークに繋がるこの時代ですから、家庭内ネットワークの構築方法も今後は大きく変わってくるはずです。もしもメッシュWi-Fiが一般的になってくれば価格的にもっとこなれた製品がたくさん出てくるはずなので、そうなってからの導入でも遅くはないと思います。

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