Android デバイス&OS

4眼カメラの「HUAWEI nova 3」 最上位機種と同じプロセッサを搭載して約5.5万円

ファーウェイ・ジャパンが10月2日に「HUAWEI nova 3」というAndroidスマートフォンを発表しています。

発売日は10月5日。MVNO、量販店、ECサイト各社よりSIMフリーモデルとして発売されます。価格は市場想定価格で54,800円(税別)です。

novaは自撮りが魅力

ファーウェイのnovaシリーズというのは簡単に高画質なセルフィー(自撮り)が撮れること売りにした商品で、SNSや動画配信サービスをよく利用する若者を主なターゲットにしています。商品レンジはミドルロー帯で、これまでは大体3~4万円程度で販売されてきました。

ハイエンド寄りの仕様に変化

最新モデルとなるnova 3では、現行のフラグシップモデルであるP20/P20 Pro、Mate 10/Mate 10 Proと同じ「Kirin 970」というプロセッサを搭載し、メモリーも4GB RAM / 128GB ROMと、ハイエンドに寄せた構成になっています。

またカメラは背面だけではなく前面にもデュアルカメラを搭載。ディスプレイは左右上下すべてが狭額縁になり、これまでのファーウェイのどの機種よりも最新のトレンドを反映させたデザインになっています。

このようなスペックの変化に伴って価格も上がり、nova 3の市場想定価格は54,800円と、ミドルハイクラスの内容、価格帯になりました。日本ではMate 10 liteとして売られている機種(海外ではnova 2iという名前で売られている)のちょうど上位版の位置づけになろうかと思います。

ゲームに注力

「GPU Turbo」というグラフィックの処理能力を効果的に高める機能をファーウェイのスマートフォンとして初めて搭載しています。これによって処理の重いスマートフォンゲームでもスムーズなゲーム体験が可能とのことで、特に対戦型のゲームでは大きな恩恵を受けられそうです。まずは「モバイルレジェンドBang Bang」と「PUBG MOBILE」の2タイトルが対象。今後の拡大が期待されます。

なおこの機能はnova 3限定の機能ではなく、今後アップデートによって他の機種にも提供される予定となっています。対象機種は不明ですがそれなりにパフォーマンスが高い機種に限られるはずです。

AIとARに対応した前面カメラ

novaシリーズの一番のセールスポイントであるセルフィーはnova 3になって格段に進化しました。

まずデュアルカメラになったことで背景を美しくぼかしたポートレート撮影が可能になりました。通常のカメラと深度計測用のカメラを組み合わせて実現されています。

またAIによる自動シーン選出、自動設定にも対応しました。状況に合わせて最適な設定が行われるので、いちいち煩雑な設定をしなくても簡単に綺麗な撮影ができるとされています。

さらに、「3D Qmoji」というARレンズ機能がファーウェイのスマートフォンとして初めて搭載されました。Appleのアニ文字、SamsungのAR Emojiと似たような機能で、前面カメラで捉えた表情を、画面上のキャラクターにリアルタイムに反映させて面白い絵文字が作れるというものです。SNSでシェアすることもできます。

▲ 3D Qmojiを実機で試したところ。顔の向き、口の形、瞬きなど、自分の表情がほぼリアルタイムに画面上のキャラクターに反映される。キャラクターがユニークなのも面白い。

このほか、逆光環境でも明るい撮影ができるHDR Pro機能や、好みのライティング効果を付けられる3Dライティング機能など、これまで以上にセルフィーがはかどる機能が搭載されました。

AI機能が進化した背面カメラ

背面カメラは約2,400万画素のモノクロセンサーと、約1,600万画素のカラーセンサーで構成されるダブルレンズカメラとなります。

PシリーズやMateシリーズのようにLeicaブランドを冠したものではありませんがこれらにほど近い性能を持ち、さらにはAIのシーン判別が22種類にアップしているので、むしろもっと良いカメラが搭載されているといっても言い過ぎではありません。背景をぼかしたり、撮影後にピントやボケ具合を変更する機能も使えます。

さらに、AIが水平線を表示したり、構図をアシストする機能が新しく追加されています。

その他のスペックについて

nova 3のスペックは下記のファーウェイ公式サイトで確認できます。

https://consumer.huawei.com/jp/phones/nova3/specs/

サイズ

ディスプレイは約6.3インチ FHD+(2340 x 1080ドット) のTFT液晶です。実機で確認しましたがコントラストが非常に高く、一瞬有機ELと見間違えるほどでした。高精細で輝度も高いです。

本体サイズは幅約73.7mm、縦約157mm、厚さ約7.3mmで、重さは約166gです。19:5.9というかなり縦長なディスプレイとなっているので6.3インチと大型なわりに横幅は一般的な長さに収まっています。持った感じとても軽く感じます。

カラー

ブラックとアイリスパープルの2色が用意されています。「アイリス」には虹という意味があり、光の当たり方を変えると光り方が変わります。とても個性的で、所有欲を満たしてくれるカラーです。

▲ 背面はグラデーションのように上から下へと色が変化している。3辺だけでなく下側のベゼルも狭くなって見た目が良くなった。

外部メモリー対応

128GBの内蔵ストレージを積みつつ外部メモリーとしてmicroSDカードにも対応しているので容量不足に悩む心配はありません。

通信機能

ドコモ、au、ソフトバンクのモバイルネットワークに対応しているのでキャリアを選ばず使えるのが良いです。DSDS、DSDVにも対応しています。

Wi-FiはIEEE802.11 a/b/g/n/ac準拠で2.4GHz/5GHzのデュアルバンド対応。Bluetoothは最新バージョンではないもののワイヤレスイヤホンの音質は変わらないので問題なし。3.5mmオーディオジャックも底面に備えています。

3D顔認証に対応

指紋認証のほかに顔認証にも対応しています。nova 3の顔認証は赤外線センサーを搭載することにより暗い場所での精度が向上しています。

総評

SIMフリーだけでなくキャリアモデルも含めて国内Androidスマホ市場でNo.1を獲得(2018年6~9月)し、勢いに乗っているファーウェイ。売れ筋はP20 liteやnova lite 2などの低廉なモデルですが、写真もゲームももっとガッツリ楽しみたい、でも安いほうが良い、というわがままな要求に答えられるのが今回発売されるnova 3だと思います。

Mate 10 ProやP20といったさらに上位な機種もありますが価格はさらに上がってしまいますし、プロセッサが同じなので動作面での違いは大差ないはず。セルフィーが楽しめるのも他の機種にはないnova 3の良いところです。

決して安い機種ではないものの、格安なスマホでは物足りなくなった例えば中高生の男子などには刺さる内容になっているのではないかと思います。今回の機種もまたコストパフォーマンスは非常に高いと言えます。

取扱店

MVNO(50音順):

  • IIJmio (株式会社インターネットイニシアティブ)
  • イオンモバイル(イオンリテール株式会社)
  • エキサイトモバイル (エキサイト株式会社)
  • NTTコムストア by gooSimseller
  • QTmobile(株式会社QTnet)
  • DMM mobile (合同会社DMM.com)
  • NifMo (ニフティ株式会社)
  • BIGLOBEモバイル (ビッグローブ株式会社)
  • mineo (株式会社ケイ・オプティコム)
  • 楽天モバイル (楽天株式会社)

家電量販店(50音順):

  • 株式会社エディオン (WEBでのお取扱いになります)
  • 上新電機株式会社 (WEBでのお取り扱いになります)
  • 株式会社ノジマ (WEBでのお取り扱いになります)
  • 株式会社ビックカメラ(一部店舗ではお取扱いの無い場合がございます)
  • 株式会社ヤマダ電機(一部店舗ではお取扱いの無い場合がございます)
  • 株式会社ヨドバシカメラ

ECサイト(50音順):

  • アマゾンジャパン合同会社(Amazon.co.jp)
  • 株式会社NTTぷらら (ひかりTVショッピング)
  • 株式会社NTTレゾナント(NTT-X Store)
  • 株式会社企画室ゆう (Caravan Yu)
  • 株式会社シスキー (E-TREND)
  • 株式会社ZOA(e-zoa.com)
  • 株式会社マイナビ
  • 株式会社ムラウチドットコム
  • 楽天株式会社(楽天ブックス)他

関連リンク:HUAWEI