まとめ

OPPOのスマートフォンについて調べてみた

今年1月の日本参入以降、矢継ぎ早に日本で新製品をリリースするOPPO。しかしこのブログではほとんど情報を追えていませんでしたので、新しい年を迎える前に軽く整理しておこうと思います(あまり良いタイミングとは言えませんがね・・・)。

OPPOについて知る

まずはOPPOというメーカーについて調べてみました。

今年日本に参入した中国メーカー

OPPO(オッポジャパン株式会社)は中国のスマートフォンメーカーで、2018年1月に日本市場に参入。SIMロックフリーのスマートフォンを量販店やMVNOを通じて販売しています。

公式サイト:OPPO Mobile for Smartphones Accessories – OPPO Global | OPPO 日本

参入から日が浅く日本ではまだ馴染みの少ないメーカーですが、スマホの世界シェアではSamsung、Apple、Huaweiに次ぐポジションを獲得していて、世界的に見ればかなり大きな実績を持つメーカーということになります。

中国のスマホメーカーは現時点でHuawei、Xiaomi、OPPO、Vivoの4社が代表的です。中国内でのシェアは、Huawei、OPPO、Vivoがそれぞれ20%くらいで、Xiaomiが15%くらい。ほとんど横並びといって良い状況ですね。

勢力は同じですがブランドイメージは4社でかなり異なり、ガジェット好きやビジネスパーソンに好まれる高級路線のHuaweiとXiaomiに対し、OPPOとVivoは若者や女性ウケの良いメーカーというイメージが持たれているようです。

キャリア販売も視野に

OPPOは日本では今のところSIMフリーモデルをオープン市場で販売しているのみですが、キャリアを通じての販売もやっていきたいという考えをもっているようです。今後の実績次第ではHuaweiのようにオープン市場でもキャリア販売でも、両方で存在感を示すようなメーカーになるかもしれません。

OPPOスマホの特徴

日本で発売された機種

参入から1年も経たずにすでに6機種を発売。12月中旬にもう1機種が追加される予定となっています。とてもハイペースです。

  • R11s … 2018年2月(約5.8万円)
  • R15 Neo … 2018年8月(約3万円)
  • R15 Pro … 2018年9月(約7万円)
  • Find X … 2018年11月(約11万円)
  • R17 Neo … 2018年11月(約3.5万円)
  • AX7 … 2018年12月(約3万円)
  • R17 Pro … 2018年12月発売予定(約7万円)

メインはRシリーズ

OPPOはミドルレンジの「R」シリーズを中心に展開しています。

Rシリーズには価格を抑えたNeoと、1段階グレードを高めたProの2種類があり、Neoは2~3万円台、Proは7万円弱という価格帯になっています。

SIMフリー市場では2~3万円台の機種が売れ筋と言われているので、Neoはちょうどこのゾーンを狙った製品ということになります。

ProはNeoをベースに一部のスペックを高めたもので、3Dゲームをはじめとする高負荷なコンテンツを存分に楽しみたいという場合に候補になってきます。

異常なまでに高いコストパフォーマンス

Rシリーズは価格の割にスペックが高い、いわゆる高コストパフォーマンスな製品です。

他のメーカーにもコストパフォーマンスを売りにしたシリーズがありますが、OPPOは若者向けにRシリーズを軸に展開しているメーカーなので特に高コスパへのこだわりが強いんですね。

たとえば11月に発売されたR17 Neoという製品の場合、約3.5万円という価格でありながら3Dゲームもそこそこ動くSnapdragon660に大容量の4GBメインメモリー、安心の128GBストレージ+microSDカード対応、高解像度の大型AMOLEDディスプレイ、AIデュアルカメラ、国内初のディスプレイ内蔵型指紋センサーなど、完全に低価格スマホの域を超えた内容になっているうえに、IEEE802.11 ac Wi-Fi、Bluetooth5.0、DSDV対応デュアルSIM仕様(トリプルスロット搭載でmicroSDカードと排他ではない)など、低価格帯の製品では普通は省かれてしまうような機能も抜かりなく搭載されています。

何もこの機種に限ったことではなく、OPPOのスマートフォンは総じて内蔵ストレージやバッテリー容量が他社製よりも大きく、microSDカードにも多くの機種が対応しているので余裕を感じます。低価格モデルを含めて日本で発売されている全モデルにデュアルカメラが装備されているのも驚かされます。

Proの方もなかなかすごいです。もうすぐ発売されるR17 Proは、R17 NeoをベースにSnapdragon660よりもグラフィックス性能が大幅に向上したSnapdragon710を搭載し、メインメモリーも6GBに。バッテリーはわずか10分で40%の充電が可能SuperVOOCフラッシュチャージに対応しています。

ほとんどハイエンドモデルと遜色ない内容なのに価格は相場より4~5万円安いのですからなかなか魅力的です。

カメラに注力

OPPOは自分たちのスマートフォンを「カメラフォン」として訴求しています。日常を記録して気軽にシェアして楽しむ若者や女性をメインターゲットにしているだけあって、カメラ機能には特に注力しているようです。

デュアルカメラ、明るいレンズ、ボケの効いたポートレート、AIによる最適化など、カメラにおける最新トレンドはほぼすべて盛り込まれていて、いくつかのレビューを見た感じでは実際のパフォーマンスもなかなか良い評価を受けています。少なくとも他社のスマートフォンに劣るものではなさそうです。

特別に力が入れられているのがビューティーモードです。今では他のメーカーのスマートフォンにも当たり前のように付いていますが、スマホに取り入れたのは実はOPPOが世界で初だったようです。肌をキレイに見せたり輪郭を整えたりという補正をAIが分析して勝手にやってくれるので、容姿にコンプレックスを抱きがちな若者や女性にとっては助かる機能でしょう。

Appleも驚くような先進的なモデルも

OPPOにはガジェットオタクも唸るほどのハイエンドモデルが存在します。11月に発売されたFind Xです。お値段約11万円。

まずびっくりするのが「パノラマアークスクリーン」と呼ばれる、実に93.8%の画面占有率を誇るディスプレイです。iPhoneですら成し得ていない真のオールスクリーンディスプレイを、カメラを収納式(電動)にすることによって実現。おまけにGalaxy SシリーズやXperia XZ3のように左右のエッジが湾曲しているので、よりベゼルの少なさが感じられるようになっています。

プロセッサは最上位のSnapdragon845で、メモリーは驚異の8GB。残念ながらmicroSDカードには対応していませんが、256GBの大容量ストレージを内蔵しています。

ディスプレイは6.4インチ2340×1080ドットのAMOLED。カメラは1600万画素センサーと2000万画素センサーのデュアル仕様。前面カメラは2500万画素。AIによるシーンセレクトや補正にも対応しています。

R17シリーズ同様、ディスプレイ内蔵型の指紋センサーを搭載していますし、さらにIRカメラやドットプロジェクターを使ったiPhone XSばりの3D顔認証機能まで使えます。

日本では発売されていませんが、スーパーカーブランドのランボルギーニとコラボレーションしたモデルも海外では展開されています。

弱点は防水&おサイフケータイ非対応

R15 Proを除いてOPPOのスマートフォンは防水機能とおサイフケータイに非対応です。電子マネー決済が一層盛んになってきた現在においておサイフケータイに非対応であることは特に残念です。唯一これらに対応するR15 Proですが、同じ価格で買えるR17 Proと比べて性能差が顕著なので微妙な選択になってきます。

もうひとつ、USB Type-Cの採用に消極的という弱点があります。国内モデル7機種中、R17 ProとFind Xの2機種のみUSB Type-C採用で、ほかはmicroUSBを採用しています。USB Type-Cが主流になった今、旧式のインターフェースを採用する製品を買うのははっきり言って嫌です。

AndroidベースのColorOS

OPPOのスマートフォンに搭載されている「ColorOS」は少し特殊なので書き記しておきます。

ColorOSというのはAndroidをベースにOPPOがUIや一部システムを使いやすいようにカスタマイズしたものです。Huaweiの「EMUI」やHTCの「HTC Sense」と同種のものと言えばわかりやすいでしょうか。

あくまでベースはAndroid(最新バージョンの「ColorOS5.2」はAndroid8.1をベースにしている)なので、Androidのアプリが使えるとか、Google Playストアが使えるとか、そういう一番基本的なところは他のAndroidスマートフォンと同じです。

ただ、ColorOSは良くも悪くも、かなりiPhoneを意識して作られています。見た目はもちろん、操作方法や挙動まで徹底的に、多少強引に変更を加えてあるので、Androidを使い慣れている人からすると逆にいつもと違って使いにくい、ということが起こりえます。また、OSバージョンアップは原則として提供されないようです。

私もOPPOのスマートフォンは量販店で少し触った程度なので実際のところどう感じるかはわかりません。しかしひとつ確かなことは、このColorOSには賛否両論あるということです。不安な方は店頭で試してみたり、ウェブ検索して情報を集めてみると良いと思います。iPhoneとの2台持ちや、iPhoneから乗り換える場合にはむしろ調子よく感じるかもしれません。

まとめ

「全モデルがデュアルカメラを搭載」「メモリーが大容量」、この2点だけでも十分に大きな特徴と言えるのに、ディスプレイ内蔵型指紋センサーや電動式のポップアップカメラなどユニークな機能が目白押しで、調べていて終始興味が尽きませんでした。OPPOを堪能するという意味ではやはりR17 Neoでしょうね。コスパが良すぎます。最近は中国メーカーの良くないニュースも目立ちますが、面白いメーカーがひとつ増えたことに素直に喜びを感じました。