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2020年モデル「Galaxy S20」シリーズ発表 国内発売に向け要点を押さえておく

2020年2月12日、サムスンがGalaxy Sシリーズの2020年最新モデル「Galaxy S20シリーズ」を発表しました。

Galaxy SシリーズはAndroidスマホの定番として日本でも毎年発売されています。今年もまず間違いなく発売されるだろうということで、その時が来たときに困らないよう、特徴などを要点を押さえて簡潔にまとめました。

発売日

グローバル版の発売日は2020年3月6日です。

日本での発売についてはまだ発表されていません。例年通りであれば夏モデルとして5~6月に発売されますが、今年は3月に5Gのサービスが開始されるので、それに間に合うようにいつもより早く発売となる可能性があります。

ラインアップと価格

Galaxy S20シリーズのラインアップと、グローバル版の価格は以下のとおりです。

  • Galaxy S20 … 999ドル(約11万円)
  • Galaxy S20+ … 1199ドル(約13万円)
  • Galaxy S20 Ultra … 1399ドル(約15万円)

日本で発売されるモデルや価格はまだ発表されていません。

昨年はGalaxy S10が9~10万円、S10+が10~11万円で販売されています。

押さえておきたい特徴

全モデルが「5G」対応

今回発表されたすべてのモデルが5Gに対応しています。日本では今年3月より大手3社による5Gサービスが開始されますが、対応機種のひとつとしてGalaxy S20シリーズが発売されることになるでしょう。

端末側の最大通信速度は2.0Gbps。利用するエリアにもよりますが、いままでよりも高速に通信できる場面が増えます。

最高クラスの動作パフォーマンス

最新の高性能プロセッサ(国内モデルはおそらくSnapdragon 865)が搭載されます。また、8~16GBの大容量メインメモリー、128~512GBの大容量ストレージを内蔵。同時期に発売される他の機種と比べても最高クラスの動作速度・安定性が期待できます。

8K動画撮影に対応

背面カメラによる8K/30fps動画撮影が可能です。サムスンによるとスマホでは世界初の機能になると言います。

シャープも8K動画撮影+5G対応のスマホを開発中ですが、先んじてサムスンが製品を発表した格好です。

8Kで動画を撮影しておいて、あとから高画質な静止画(写真)を切り出すといった活用のしかたも提案されています。

撮ってから切り取るというスタイルは写真でも定着しそうです。今作では6000万画素を超える高画素センサー(S20 Ultraは1億画素!)が採用されているので、切り出したあとも鮮明度の十分に残った写真が作れます。

超遠いところまで写せるズーム撮影

ほとんど劣化のないハイブリッド光学3倍ズームに加え、最大30倍の超解像度ズームが可能(S20 Ultraはハイブリッド光学ズーム10倍/超解像度ズーム100倍)となっていて、かなり遠いところまでアップで撮影できます。

没入感の高い超狭額縁ディスプレイ

前面カメラ用の小さな穴(パンチホール)がひとつあるだけで切り欠き(ノッチ)がなく、縁(ベゼル)も極狭な、非常に没入感に優れたディスプレイです。

解像度3200×1440ピクセル、HDR10+対応の有機ELディスプレイなので、精細感、鮮やかさともトップクラスでしょう。

120Hz駆動に対応しているので対応コンテンツでは残像の少ない映像を表示し、タッチレスポンス(タッチしてから反応するまでのタイムラグの少なさ)も優れているとされています。特にゲームでは有利に働きそうです。

その他

IP68等級の防水・防塵に対応しています。

充電の機能として、専用パッドの上に乗せるだけで無線で充電が行える「ワイヤレス充電」や、スマホからワイヤレスイヤホン等に給電する「リバースチャージ」に対応しています。

各モデルの違い

まずディスプレイですが、Galaxy S20が6.2インチ、Galaxy S20+が6.7インチ、Galaxy S20 Ultraが6.9インチです。ディスプレイに関しては違うのはサイズだけで、解像度など他の仕様は共通です。

ディスプレイが大きくなるにつれて、本体の大きさ、重さ、それとバッテリー容量が増します。

カメラはS20とS20+がほぼ共通。一点だけ、S20+には「DepthVision」と呼ばれるToFセンサーが組み込まれていて、目の前にあるものを3Dアニメーションに変える「3Dスキャナー」という機能が使えるようになっています。

S20 Ultraは広角カメラに1億800万画素のセンサーを採用(S20/S20+は6400万画素)。センサーサイズがS20/S20+のものよりも大きいことに加え、「Nona Binning」という技術によって、薄暗い場所での撮影性能がさらに強化されています。またズーム性能も異なり、S20 Ultraはハイブリッド光学ズームが10倍、超解像度ズームは100倍まで可能です。前面カメラもより高画素です。

OSのバージョンとプロセッサは共通です。メインメモリーは、S20とS20+が12GBで、S20 Ultraには12GB、16GBの2モデルが用意されます。内蔵ストレージはS20が128GBで、S20+とS20 Ultraには128GB、256GB、512GBの3モデルが用意されます。

最後にネットワークについて。5Gに対応するのは共通ですが、S20 Ultraだけはサブ6帯に加えてミリ波帯の電波にも対応します。キャリア側の設備が整えば、より高速な通信が可能になります。

全モデルのスペック

サムスン公式サイト(英文)でフルスペックを参照できます。

Specs | Samsung Galaxy S20, S20+ & S20 Ultra | The Official Samsung Galaxy Site

プレスリリースにも比較表が掲載されています。

Introducing the Samsung Galaxy S20: Change the Way You Experience the World

昨年モデルとの違い

5G、8K動画撮影、120Hzディスプレイのほか、下記の変化がありました。

より狭額縁に

上下のベゼルがさらに狭まりました。また前面カメラ用の丸い穴が若干小さくなって、配置もより目立たない中央に変更され、没入感が増しました。

デザインに関しては、背面のカメラ周りのデザインも大きく変わりました。長方形の台座のようなボックスの中にカメラがバランス良く並べられ、まとまりが良くなりました。

カメラの構造が大きく変わった

Galaxy S9から、明るさに応じて絞りを可変させる「デュアルアパーチャー」構造が採用されていましたが、Galaxy S20シリーズではこの仕組が廃止されました。代わりにセンサーサイズを大きくし、薄暗い場所での撮影性能をカバーしました。

また、画素数の高いセンサーが採用されました。高画素な写真を撮っておけば、あとから必要な部分を切り出したときにも、鮮明度が十分にある写真を残せるという考えです。

新しい撮影モードが追加

「シングルテイク」という新しい撮影モードが追加されました。

シャッターをタップすると最大10秒間の動画が撮影され、AIが自動的に場面をピックアップし、さらに各場面にあったエフェクトをかけてくれます。

映える写真や動画をSNSで簡単にシェアできるようにするための機能と言えます。

公式サイト・ニュースリリース