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ジャパンディスプレイ、スマートフォン向けの5インチFHD液晶モジュール「Pixel Eyes」を開発、6月から生産予定

JDI Pixel Eyes

JDI Pixel Eyes

ジャパンディスプレイは5月20日、スマートフォン向けの5.0インチFHD液晶パネルに、同社独自のタッチセンサー機能を搭載した液晶モジュール“Pixel Eyes”を開発したと発表しました。

同社は昨年の10月にPixel Eyesの試作品を”イノベーションビークル”という形で発表していますが、このたび量産可能なレベルに引き上げた5インチ・フルHDの “Pixel Eyes”を開発しました。2013年6月稼働予定の第6世代の新ラインにて生産が開始される予定です。

仕様は、画面サイズ5.0インチ(対角12.6cm)、外寸63.6×115.8mm、画素数1080×1920(フルHD)、画素密度445ppi、液晶モードは透過型IPS、視野角は上下左右160度以上、画面輝度450cd/m2、NTSC比71%、コントラスト比1000:1。

Pixel Eyesではタッチ機能が液晶ディスプレイに内蔵されており、タッチパネル機能を作りこむプロセスが少ないため、高い生産性を有するとしています。また、独自のタッチ駆動方式により様々な環境下でノイズを受けにくく、パッシブスタイラス入力など多様なユーザインタフェースの実現可能性が期待できるとしています。

「“Pixel Eyes”に搭載の技術」
TFT基板上の電極とカラーフィルタ基板上の電極の間の容量変化によりタッチを検出する技術を採用。

「独自のタッチ駆動方式により、高いS/N 比を実現」
LCDドライバとタッチパネルドライバの間で同期をとるシステム構成にし、信号ノイズの影響を受けずにタッチ検出をする同社独自の駆動方式により、様々な環境下で高いS/N 比を実現。パッシブスタイラス入力など多様なユーザインタフェース実現の可能性が期待できる。

「従来製品より10-30%の薄型」
タッチ機能を液晶ディスプレイに内蔵することにより、外付け部品としてのタッチパネルが不要となり、外付けタッチパネル搭載の同社従来製品に対して約30%、タッチセンサー付きカバーレンズ搭載の同社従来製品に対して約10%の薄型化を実現。

「クリアな画質と高透過率」
外付け部品としてのタッチパネルが存在しないため、部品界面での光学反射の減少により視認性が向上し、ディスプレイ本来の画質をクリアに表現。同じ理由により、モジュール透過率が外付けタッチパネル搭載の当社従来製品に比べて10% 向上し、輝度向上に寄与。

「高い生産性」
“Pixel Eyes”では他の方式のようなタッチセンサー専用の多数の製造工程が不要で、1回のセンサーパターン形成工程が追加されるのみであり、高い生産性を有している。

情報元:ジャパンディスプレイ