Android デバイス&OS

auとソフトバンクの2018秋冬モデルが発表 AQUOS zeroはソフトバンクのみ取扱い

KDDIとソフトバンクがそれぞれ今年の秋冬モデルを発表しました。

ラインアップ

KDDIはスマートフォン4機種、ケータイ1機種を発表。ソフトバンクはすでにPixel 3/Pixel 3 XLを発表済みですが、さらにスマートフォン2機種を追加発表しました。全機種がOSにAndroidを採用しています。

KDDI(au)

ソフトバンク

各機種概要

Xperia XZ3

ソニーが今年8月にグローバル向けに発表していた同社の最新フラグシップモデルです。

ドコモはまだ正式に発表していないものの間違いなくドコモからも発売されることになるので、iPhoneを除いては3キャリアが共通して取り扱う今季唯一の機種ということになります。

3社で仕様はほぼ共通ですがそれぞれが提供するモバイルネットワークを使うことになるので通信速度は違ってきます。auにおいては下り最大958Mbps/上り最大112.5Mbps、ソフトバンクでは下り最大774Mbps/上り最大37.5Mbpsで使うことができるとされています。ドコモではおそらく下り最大988Mbps/上り最大75Mbpsとなります。

また微妙なところではあるのですが各社でロゴの挿入有無や箇所が異なります。auは背面下部、ソフトバンクはロゴが入らず。ドコモ版はこれまでの習慣から言って背面中央にロゴがプリントされるはずです。

カラーバリエーションは、auとソフトバンクについてはグローバル版と共通のブラック、ホワイトシルバー、フォレストグリーン、ボルドーレッドの4色となります。ドコモも同じでしょう。

主なスペックは、Android 9 Pie、約6.0インチQuad HD+(2,880×1,440ピクセル)有機ELディスプレイ、Snapdragon 845、4GB RAM、64GB ROM、背面1,920万画素/前面1320万画素カメラ、3,200mAhバッテリーなど。機能はおサイフケータイ、ワンセグ・フルセグ、防水・防塵に対応しています。

Xperiaシリーズとして初めて有機ELディスプレイを搭載しているところがポイントです。左右のエッジが3Dラウンド加工されたことによって見た目もより美しくなっています。他メーカー製のハイエンドモデルと比べてメモリーが小さくカメラもシングル構成なところがインパクトに欠けますが、実際のところこれらによるパフォーマンスの違いは微々たるものです。

他に特筆すべき点としては「サイドセンス」という新しい機能が追加されたことです。ディスプレイの左右端をダブルタップすると、触れた位置にアプリのランチャーを表示。持つ手の位置を動かすことなくアプリやカメラが起動できるとされています。

 

Galaxy Note9

本体に収納可能な専用スタイラスペンが付属し、素早い手書きでのメモや思い通りのイラストが描けることが特徴のSamsung Galaxy Noteシリーズ。その最新モデルがGalaxy Note9です。

こちらもドコモからの発売がほぼ確定しているので、ドコモとauの2つから発売されることになります。ソフトバンクからは発売されません。auにおいては下り最大958Mbps/上り最大75Mbpsの通信サービスが利用できます。

カラーバリエーションは、ラベンダーパープル、オーシャンブルー、ミッドナイトブラックの3色です。グローバル発表ではメタリックカッパーというカラーもありましたがau版には用意されていません。

主なスペックは、Android 8.1 Oreo、約6.4インチQuad HD+有機ELディスプレイ、Snapdragon 845、6GB RAM、128GB ROM、約背面1,220万画素デュアルカメラ(広角+望遠)/800万画素前面カメラ、4,000mAhバッテリーなど。機能はおサイフケータイ、ワンセグ・フルセグ、防水・防塵に対応しています。

メモリーについて、グローバル発表では8GB RAM/512GB ROMという構成の特別モデルも紹介されましたが、auには通常のモデルが投入されることになりました。それでもトップクラスの内容ではあります。

前作Galaxy Note8から全体的にパフォーマンスが強化されていますが中でも冷却システムが刷新されたことに注目したいです。「ウォーターカーボン冷却システム」と名付けられたシステムによって効果的に冷却を行うことで、特にゲームプレイ時のパフォーマンスが改善しているそうです。

もうひとつ前作との大きな違いとしてスタイラスペン「Sペン」の進化があります。リモコン機能が追加され、遠くからGalaxy Note9本体を操作してカメラのシャッターを切ったりスライドショーのページをめくったりすることができるようになっています。

 

AQUOS zero

スマートフォンAQUOSとして初めて有機ELディスプレイを採用したシャープ渾身のフラグシップモデルです。であるにもかかわらず国内ではソフトバンクのみが取り扱います。ドコモとauからは出ません。

シャープのフラグシップモデルには他にAQUOS Rシリーズがありますが、AQUOS zeroはこれとは別軸で投入されるもので、特に本体の「軽さ」にフォーカスが充てられています。有機ELの採用もそのためで、構造的に液晶よりも薄くて軽いため、本体の軽量化に大きく貢献しています。またフレームにマグネシウム合金、背面パネルにアラミド繊維を採用してさらに軽量化を図ることで、146gという最近のハイエンドモデルの中では圧倒的な軽さを実現しています。

搭載される有機ELディスプレイはシャープ製で品質が非常に高いことが謳われています。iPhone X/XSをはじめ韓国製の有機ELパネルを使っているスマートフォンは非常に多く、世界的に見れば国産は稀です。どのような違いがあるのか気になるところです。なお聞くところによるとXperia XZ3の有機ELパネルも国産(JDI製)らしいです。

主なスペックは、Android 9 Pie、約6.2インチWQHD+(2,992×1,440ピクセル)有機ELディスプレイ、Snapdragon 845、6GB RAM、128GB ROM、背面2,260万画素/前面800万画素カメラ、3,130mAhバッテリーなど。カメラがシングルカメラであることを除けばトップクラスのハイエンド構成です。

機能はおサイフケータイ、防水・防塵に対応。テレビ機能(ワンセグ・フルセグ)には非対応です。またイヤホンジャックが無いことにも注意したいです。付属の3.5mmイヤホン変換アダプタを使うことになります。

カラーバリエーションはアドバンスドブラック1色のみです。

AQUOS sense 2

幅広い層のユーザーをターゲットにしているシャープAQUOS senseシリーズの最新モデルです。auのほかドコモからも登場する見込みです。

ミドルレンジの製品となり、主なスペックは、Android 8.1 Oreo、約5.5インチFHD+(2,160×1,080ピクセル)IGZO液晶ディスプレイ、Snapdragon450、3GB RAM、32GB ROM、背面1,200万画素/前面800万画素カメラ、2,700mAhバッテリーなど。機能は、おサイフケータイ、防水・防塵に対応し、ワンセグ・フルセグには非対応です。イヤホンジャックは有ります。

200万台のセールスを上げ異例のヒットを遂げた前作AQUOS senseから主にディスプレイとカメラが強化されています。新しく搭載されたディスプレイは透過率が上がって省電力性が向上。また縦長になって見た目も今風になりました。カメラは上位モデルと同じようにAIモードを新たに搭載してより簡単に最適なモードで撮影ができるようになりました。

カラーバリエーションはシルキーホワイト、ニュアンスブラック、ピンクゴールド、アイスグリーンの4色です。

LG it

「スマホを使いたいけれど使いこなせるか不安」という声に答えて作られたエントリーモデルです。メーカーはLG。

au公式のスマホの使い方学習アプリ「auかんたんガイド」がプリインストールされていて、タッチ操作や文字入力の練習ができるようになっています。

主なスペックは、Android 8.1 Oreo、5.0インチHD(1,280×720ピクセル)IPS液晶ディスプレイ、Snapdragon210、3GB RAM、32GB ROM、背面1,300万画素/前面500万画素カメラ、2,500mAhバッテリーなど。機能は最小限となっていて、おサイフケータイやワンセグ・フルセグ、防水・防塵のすべてに「非対応」となっています。

ロースペックですから価格はかなり抑えめになるはずで、その意味でもとりあえずスマートフォンを使ってみたいという方には買いやすい機種であると言えます。

カラーバリエーションは、メタリックレッド、パールホワイト、モロッカンブルーの3色です。

INFOBAR xv

2003年に発売された「INFOBAR」の新モデルです。メーカーは京セラ。7月に開発が発表され、今秋発売とされていました。

ここ最近はINFOBARブランドを冠したスマートフォンが投入されていましたが、今作は以前と同じケータイジャンルでの発売となり、従来スタイルのシンプルなメニュー画面やテンキーも復活しました。

初代INFOBARやINFOBAR 2と大きさがそれほど変わらないボディに、約3.1インチWVGA液晶ディスプレイや約800万画素カメラなど現代的なパーツを組み込み、LINEや+メッセージ、VoLTE、テザリングなどのスマートフォン世代の機能が追加されています。

主なスペックは、Snapdragon210、1GB RAM、8GB ROM、1,500mAhバッテリーなどです。前面カメラはありません。また、おサイフケータイやワンセグ・フルセグ、防水・防塵は非対応です。

キャリアアグリゲーションにも非対応で通信速度は下り最大150Mbps/上り最大25Mbpsとなります。

カラーバリエーションは、 ニシキゴイ、ナスコン、チェリーベリーの3色。

感想

メーカーが事前に発表していたこともありラインアップに特別驚く内容はありませんでした。ただ、シャープのAQUOS zeroについては初の有機ELディスプレイ採用などとてもおもしろい内容の機種であるにもかかわらず、国内ではソフトバンクからしか発売されないというのがなんとも残念というか、もったいない感じがしました。

最近、欧州市場への再起を果たしたシャープですが、AQUOS zeroはこうした諸外国でも発売される可能性が非常に高い製品ということで、もしかすると開発段階で国内向けのAQUOS Rと海外向けのAQUOS zeroというような棲み分けがされているのかもしれません。

従来モデルからの変化の大きさという視点で見れば、このAQUOS zeroとソニーのXperia XZ3は変化度合いが大きく、発売後の成り行きが特に気になるところです。