スマホ・タブレット レビュー

iPhone XSを約1か月使った感想 iPhone 8と比べてどう?Face IDの使い勝手は?

iPhone 8からiPhone XSに買い替えて約1か月が経ちましたのでここらでひとつ感想を書いておこうと思います。言いたいことや思うことは山ほどあるのですができるだけ端折って要点だけまとめました。

見た目

ゴールドを選んで正解でした。期待していたわけではありませんが周りから「あっ、それ新しいiPhone?」なんて言われるとどうしたってちょっと嬉しい気分になります。そして自身初のステンレスフレーム。渋くて良いんですよこれが。とにかく見た目の良さは抜群で、所有欲をばっちり満たしてくれます。

大きさ・重さ

今どきのスマホはこんなもんかなという感じです。iPhone 8と比べてしまうとデカくてちょっと取り回ししにくいですけど。特に片手操作の時。画面の端っこまで指が届かないんですね。コントロールセンターも今度から上から下に引っ張り出す形になったので片手操作では出しにくいですし。そんなこんなで電車では無意識にiPhone 8を使ってました。ズボンのポケットには案外スルリと収まりますよ。そのまま激しく動いたり座ったりしても平気です。

カメラ

2倍も3倍も良くなったかと言うとそんなことはないんですが、たとえば強い光が指していてもフレアが出にくいとか白飛びしにくいとか、逆光時に黒つぶれしにくいとか、そういう変化は確かにあって、いろいろなシーンで失敗しない撮影ができるようになったんだなと感じます。動画撮影においても同じことが言えます。iPhone 8で撮ると光の射し具合で明るくなったり暗くなったりしちゃうんですが、iPhone XSで撮るとそれが少し抑えられます。手ぶれ補正もより強く効きます。

ワンタップで切り替えられる2倍光学ズームが何かと使い勝手が良くて、観光に運動会に仕事にと大活躍しました。これはシングルカメラのiPhoneには出来ないことですから、iPhone選びの重要なポイントになってくるでしょうね。私はデュアルカメラ搭載モデルを推しておきます。

撮影時の安定性も高いです。数時間、断続的に写真と動画を撮りまくりましたが終始機敏に動いていました。スマホのカメラに抱きがちな動作面での不安はiPhone XSでほとんど払拭されました。

新しいUI

ホームボタンが無くても困らないどころか、逆に操作性は格段に良くなりました。ホームバーを上下左右に動かすだけで、なんの力も要らず、スイスイとアプリ間を移動したりホームに戻ってきたりできます。慣れれば相当スピーディーに操作できるようになると思います。

ホームボタン(ホームバー)の役割が減ってシンプルになったところも良かったです。いままでは基本操作に加えてTouch ID、Apple Pay、Siri、ショートカットの起動をすべてホームボタンに頼っていましたから複雑過ぎました。新UIでは、これらはサイドボタンの操作に置き換わりました。

良いことばかり書いていますが問題が無いわけではありません。一番困るのはホームバーの誤操作で意図せずホームに戻ってしまうところ。特に横画面で操作するゲームをしているときに頻発しますね。一時的にホームバーを消す設定の導入等、何かしらの対応がほしいところです。

ディスプレイ

画素密度が高く、精細です。粗さは微塵も感じません。写真とか動画は奥行きを感じられるほどくっきり表示されて非常に美しいと思います。それでいてかなり自然に近い(いままでの液晶に近い)色味になるよう調整されていて、変な「くどさ」が無く好印象です。

そしてオールスクリーンデザイン。これのおかげで映画や3Dゲームをやるのが一層楽しくなります。手の中いっぱいに映像があるとやはり迫力を感じますね。

一方で白背景でテキストベースのコンテンツを見るときは、私は液晶のiPhone 8の方が見やすかったし目も疲れなかったと感じました。特に輝度を落とした状態での視認性はiPhone 8に軍配があがると思います。白が沈んでしまうんですよね。

ディスプレイ上部の切り欠き(ノッチ)は何も気になりませんでした。完全に意識の外です。

Face ID

触れる必要がないということで指紋認証Touch ID以上の便利さを期待していましたが、実際に使ってみて、生体認証のシステムとして取り立てて優れたものではないということを思いました。少なくともこれが最終型でないことだけは確かです。

状況の変化に弱すぎるんですね。たとえば角度。ディスプレイ面と顔の角度が違いすぎると認証してくれませんから、いちいちiPhoneを持ち上げるか、顔をディスプレイ付近にもっていなかければなりません。横画面の状態で認証できないのも何だかなぁと。真っ暗闇の中でも一応は使えますが通常より認証が遅いです。わざわざフロントカメラ付近に焦点を持っていかなとダメな時もあります。極めつけはマスク着用で弾かれてしまうところ。こればかりは解決のしようがないのがまた辛いところです。

それでも何だかんだ言って毎日使っているんですから、使って使えないことはないということです。安定した環境であれば認証は速いですし精度も悪くない。Touch IDと同じくらい満足で、同じくらい不満。ただ、不満を感じる場所が違うというだけ、という感じです。

処理速度と安定性

iPhone XSとiPhone 8を並べてアプリの立ち上がり等を比較してみるとコンマ何秒か確実にiPhone XSの方が早いことを確認できます。この「ちょっとの速さ」はほとんどすべてのアプリやシーンで感じるので、全体的にパフォーマンスが上がったんだなぁと実感できます。

安定性も含めてiPhone 8も十分優秀で、実際の使用においてはiPhone 8を使っていて不満に感じることは特にありません。ただしバッテリーの持ちは結構違って、やはりiPhone XSの方が大きなバッテリーを積んでいることもあって3~4割ほど持ちが良いような気がします。旅の最中は助かります。

最後に

点数を付けるとすると95点です。凄く良いです。欠点が見当たらないんですよ。長い間求め続けてきた理想のスマホにやっと出会えたといった感じでしょうか。動作も高速かつ滑らかで、しかも安定しているから不毛なストレスやトラブルが発生しにくい。案外これが一番大事だったりします。

課題を挙げるとすればFace IDです。やはり生体認証は複数のシステムを同時に使う形が最良の方向性なのかなと。いつの日かFace IDとTouch IDが共存する形で実装されればいいなと思います。