スマホ・タブレット レビュー

iPhone 8使いの私がiPhone XSに乗り換えたわけ

昨年発売されたばかりの準新作とも言えるiPhone 8を使っている私がどうして今年もiPhoneを買おうと思ったのか。そして3機種あるラインアップの中でなぜ「XS」を選んだのかを考えてみました。

ちなみにこの記事は、iPhoneが手元に届いているものの、まだ開封していないという状況で書いています。

2018年モデルが欲しくなった理由

1.もはやホームボタンは過去のもの

ホームボタンがある従来スタイルのiPhoneがラインアップから消えたことに私は少なからず衝撃を受けました。形や配置は変われど何らかの形でホームボタンを残したモデルが今後もずっと発売されると思っていました。だから入門用としてiPhone 8をとりあえず買って使い込んできたのですが・・・、予想は見事に外れてしまいました。

一応「スマホ好き」を語っている以上、Appleがホームボタンのないいわゆる「オールスクリーンデザイン」をこれからのiPhoneの標準としたならば、こちらもそれにしっかりついてつかなければならないなと思ったのが購入を決めた一番大きな理由でした。従来スタイルのiPhoneをこれ以上使い続けることに意味が無くなってしまったのです。

2.顔認証「Face ID」を体験したい

これほど完成度の高いiPhoneであっても、普段使っている中でストレスを感じることは少なからずあります。そのひとつがAppleがTouch IDと呼んでいる指紋認証機能です。

ローコストで高いセキュリティーを実現できる指紋認証は今やローエンドモデルにも搭載されるほど一般的な機能になりましたが、これの悪いところは濡れている指ではうまく認証してくれないことです。この欠点はAppleのTouch IDとて同じで、特に雨の日や料理の時に不満を感じます。

そこで試してみたいのがiPhone Xで初めて導入された顔認証機能「Face ID」です。一部のAndroidスマートフォンに備わっている簡易的な顔認証とは違い、決済時の認証にも使うことができるほどセキュリティー的にも優れたシステムです。ディスプレイ上部に搭載された顔認証用の装置でユーザーの顔を3Dスキャン。センサーに指を置くなどのアクションを必要とせず、iPhoneに顔を向けるだけで認証することができます。これならば指が濡れていようが手袋をしていようが関係ありません。

もちろんFace IDにも欠点はあります。寝起きの顔で認証されにくいとか、マスクや偏光レンズのサングラスを着けていると認証されないとか、いちいちディスプレイに顔を向けなければならないとかです。こういう、逆に指紋認証では起こり得なかった問題に対して自分がどのように感じるのか。トータル的に指紋認証よりも良いと評価するのか、それとも悪いと評価するのか。実際に試して判断したいと思いました。

3.有機ELディスプレイをもう一度試したい

iPhone 8/8 Max以前のiPhoneはすべて液晶を採用しています。ですから私が今使っているiPhone 8のディスプレイも液晶です。一方、2018年モデルでは、iPhone XRのみ液晶で、iPhone XS/XS Maxには有機ELが採用されています。

正直なところ私はスマートフォンにおいては有機ELディスプレイがあまり好きではなく、これまでも液晶を採用した機種を好んで使っていました。有機ELディスプレイはコントラストが高く写真などの描画は圧倒的にキレイなものの、白の表示がやや不自然でウェブサイトや電子書籍などテキストベースのコンテンツを利用する際に見辛いと感じていました。晴天時など、強い光の下での視認性が低いのも問題でした。

ところがiPhoneに限らず最近の機種に載っている有機ELディスプレイはこのあたりがかなり改善されているようなのです。実際iPhone Xのレビューをいくつか読んでもディスプレイについて絶賛することはあれど酷評しているものは見つけられませんでした。

液晶と有機EL、果たしてどちらがスマートフォンにおいて優秀なのかを自分なりに考えてみたいと思いました。

4.デュアルカメラを体験したい

私はAndroid搭載機、それもデュアルカメラに消極的なソニーのXperiaを長くメインで使ってきましたし、直近ではiPhone 8を使っていたので、これまでスマートフォンのデュアルカメラを本格的に使い込んだことはありませんでした。購入したiPhone XSにはデュアルカメラが搭載されているので、これからはガッツリ体験することができます。

やはり一番試したいのは背景をぼかした撮影です。iPhone XS/XS MaxのカメラはiPhone Xよりも輪郭がより自然に撮影できるようになっているそうですし、撮影後のボケ具合の調整にも対応しています。

iPhone XRでも背景をぼかした撮影や撮影後のボケ具合の調整が可能ですが、シングルカメラで実現しているものなので仕上がりはiPhone XS/XS Maxに劣ると考えられます。

このほかに、デュアルカメラを使った無劣化の2倍ズームも試してみたいです。シーンによって画角を瞬時に切り替えて撮影できるので、使用する頻度はかなり高くなりそうな予感です。

5.その他

コントロールセンターを下から引っ張り出すのが嫌

特定のアプリではコントロールセンターを下からうまく引っ張り出せないときがあり、イライラさせられます。たとえばYouTubeアプリ。全画面表示中は必ずと言っていいほど一発では出てくれません(でもiOS12で症状がかなり緩和された気がする)。

そもそも画面の下から上にスワイプして表示するスタイルが気に食わないです。この操作はあらゆるアプリで多用するので、誤ってコントロールセンターを表示してしまうケースは非常に多いです。

iPhone XスタイルのiPhoneであればAndroidのように上から下へのスワイプでコントロールセンターを呼び出すことができるので、イライラは解消されそうです。

ステンレスフレームを試してみたい

スマートフォンのフレームと言ったら大抵は樹脂かアルミです。ステンレスフレームを採用した機種はなかなか珍しく、少なくとも私は使ったことがなかったので興味を持ちました。

ゴールドカラーが欲しい・・・?

今回私はiPhone XSのゴールドを購入しました。本当はゴールドは好みではありませんがiPhone Xとの外見上の違いが欲しかったので仕方なくゴールドを選択しました。

しかしガジェット好きの皆さんは今回本当によくゴールドを選ばれていますね。大手メディアや個人のブロガーさんの評価を見ると、今回のゴールドは派手すぎず落ち着いた色味になっているようで安心しました。

MAXにしなかった理由

本体が大きすぎる&重すぎると思ったのが理由です。私はスマートフォンをズボンの前ポケットに入れて持ち運ぶことが多いので、あまりに大きいと困ってしまいます。

iPhone 8はコンパクトでとても良かったです。iPhone XSはiPhone 8よりも一回り大きいですが、同じくらいのスマートフォンは過去に何度も使ったことがあったので抵抗がありませんでした。

ちなみにiPhone XSとXS Maxの違いは基本的には大きさだけなので、サイズ感だけで選べるのが良いですね。価格もあまり変わりません。前回までは無印とPlusでカメラの仕様も違ったので悩ましく感じていました。

XRにしなかった理由

今回は有機ELディスプレイやデュアルカメラ、ステンレスフレームを試してみたかったからというのが理由になります。また、MAXほどではないにしろ本体が大きすぎるという問題もありました。ただ、あの低価格とカラーバリエーションの多さにはもの凄く惹かれるところがありました。

細かいところを言うと、XRはXS/XS Maxと比べてベゼルがやや太く、オールスクリーンデザインを堪能するのにふさわしくないと思いました。やはり液晶では構造上限界があるということなのだと思います。あとは通信面。iPhone XSは具体的な値は不明なものの「ギガビット級LTE」に対応しているとのことで、一応5Gを見据えた仕様になっています。

防水性能が少し低いとか、3D Touchに非対応とか、512GBモデルがないとか、その他のところは特に気になりませんでした。

Xにしなかった理由

実は結構悩みました。ここに挙げたほとんどのことはiPhone Xでもできることだからです。でもどうして最終的にiPhone XSに決めたかと言うと、それは値段がそれほど変わらないように思えたからです。

ドコモにて機種変更で購入する場合を例にすると、iPhone XS 64GBモデルが128,952円、2年使用時の実質負担金は69,984円。これに対しiPhone X 64GBモデルは125,064円、実質負担金は57,672円です。本体価格はほぼ同じで、実質負担金、つまり毎月の割引を込みにした価格でも1万円程度しか変わらないのです。

もちろん今後、iPhone Xの割引がもっと大きくなる可能性はあります。ですが少なくとも現時点では価格はあまり変わりません。それと、iPhone Xは最新モデルと併売されないことになっていて早いタイミングで廃版となるはずですから、これ以上の大幅な値下げは期待できないと思いました。

これらのことを考えると、より話題性が高く、全体的にパフォーマンスも上がっている、しかも目新しい新色も用意されているiPhone XSを選ばない理由はありませんでした。

最小の64GBモデルにした理由

iPhone 8を買ったときはとにかく最低限使えれば良いということで一番安い64GBモデルを選びました。容量的に多少苦しくてもなんとか運用できるだろうと考えていました。

ところが私はそもそも64GBもあれば十分だったようで、一度も容量の上限に達することなく現在まで使えています。ストレージの空き容量を確認すると20GB以上ありますし、整理すればさらに10GBくらい確保することすら可能です。

私は音楽ファイルをスマートフォンに大量に入れておくような使い方はしないですし、せいぜい自分が撮影した動画で容量が食われるくらいです。定期的にiCloudなりGoogleドライブに移しておけば本体のストレージは節約できますし、バックアップも取れるので一石二鳥です。

終わりに

iPhone XベースのiPhone XS/XS Maxがラインアップの中心になったことでiPhoneの平均的な価格はかなり上がってしまいました。一方で旧作のiPhone 8などは一括0円で販売している店舗もあり、買うモデルを選ぶのがなかなか難しい状況にあると思います。

私のようにとにかく今の最新のiPhoneを余すところなく楽しみたいという方ならiPhone XS/XS Maxで決まりです。中古でもない限りiPhone Xを選ぶメリットは小さいです。有機ELやデュアルカメラ、ステンレスフレームなどの贅沢な機能や外観が不要ならばiPhone XRになるでしょう。

とにかく低価格で比較的新しいiPhoneに乗り換えたいというのならiPhone 7/8シリーズにするのもアリです。私も今のiPhone 8に何ら不満はありませんし、iPhone XSとの比較が一通り終わったら家内に使ってもらう予定です。

今後このブログでもiPhone 8との比較を中心にiPhone XSのレビューをちょこちょこと投稿していく予定ですので、買い替えを急いでいない場合には是非参考にしていただけたらと思います。